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三井不動産が日本橋に国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビル着工、2026年竣工予定
2024.01.17
三井不動産株式会社は、東京都中央区日本橋にて推進中の「(仮称)日本橋本町一丁目3番計画(以下「本計画」)」について、1月4日に着工したことを発表。なお、設計施工は株式会社竹中工務店が実施し、竣工は2026年の予定で、高さ84メートル、地上18階建てで、完成すれば構造材に木材を取り入れたビルとしては国内最高層となる見通し。木造が低層建築だけでなく都心の高層建築にも広がるきっかけになるかもしれない。以下プレスリリースより一部抜粋。
「日本橋に森をつくる」 “終わらない森”創りを通じた持続可能な社会の実現に貢献
国内最大・最高層、地上18階建・高さ84m・延床面積約28,000㎡の木造賃貸オフィスビル着工
国内初適用となる木造・耐火技術を多数導入し、三井不動産グループ保有林を含む1,100㎥ 超の国産木材を構造材に使用。一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して、躯体部分において、建築時CO₂排出量約30%の削減効果を想定。
「日本橋に森をつくる」というコンセプトのもと、木造オフィスビルならではの新たな価値創造に挑戦
三井不動産グループが北海道に保有する森林約5,000haの木材の一部を構造材および内装・仕上げ材に使用し、「植える→育てる→使う」のサイクルによる“終わらない森”創りに貢献
木ならではのやすらぎとぬくもりを五感で感じられる空間を創出し、生産性の向上等、木造オフィスビルだからこそ実現できる「行きたくなるオフィス」を目指す
緑豊かな歩行空間の整備や生物多様性の保全に貢献する環境づくりを通じ、オフィスワーカーや来館者、周辺住民の方が都心のなかでも憩える新たな緑の拠点を創出
ZEB Ready認証、いきもの共生事業所®認証(ABINC認証)等の取得を目指すほか、次世代の環境配慮型オフィスビルとして、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入や建築廃材のアップサイクル等の先進的な取り組みを実施
本計画の背景と意義
三井不動産グループは、「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、グループビジョンに「&EARTH」を掲げ、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献しています。この保全活動の一環として、北海道に約5,000ha(東京ドーム約1,063個分)の森林を保有しており、「植える→育てる→使う」のサイクルをまわし続けながら、持続可能な森林経営による“終わらない森”創り(※2)に取り組んでいます。
本計画は、この“終わらない森”創りのサイクルの実践に向けて、三井不動産グループとして初となる木造賃貸オフィスビルを実現するものです。伐採適期を迎えて計画的に伐採した木材および森のメンテナンスのために間伐した木材の活用が日本の林業の課題となる中、本計画においては、三井不動産グループの保有林約100㎥を含む、1,100㎥超の国産材を構造材として使用し、仕上げ材・内装としても積極的に保有林の木材を活用いたします。再生可能な循環資源である木材を利用した、国内最大級の木造建築物への挑戦を通じて、森林資源と地域経済の持続可能な好循環への貢献を目指してまいります。
本計画の特徴
国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビル
本計画は、国内最大・最高層となる地上18階建・高さ84m・延床面積約28,000㎡の木造賃貸オフィスビルを建設するもので、使用する木材量は国内最大級の1,100㎥ 超、CO₂固定量は約800t-CO₂を見込んでおります。同規模の一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して、躯体部分において、建築時のCO₂排出量約30%の削減効果を想定しています。
また、三井不動産と株式会社日建設計で作成したマニュアルをベースに、不動産協会によって策定された「建設時GHG排出量算出マニュアル」を適用してCO₂ 排出量を把握する、初のオフィスビル物件となります。
国内初適用となる木造・耐火技術の導入
ハイブリッド木造建築物の実現にあたっては、竹中工務店が開発し大臣認定を取得した耐火・木造技術等を導入し、主要な構造部材に木材を活用いたします。なお、本計画はこうした普及拡大段階の木造化技術を活用したプロジェクトとして、令和5年度国土交通省「優良木造建築物等整備推進事業」に採択されています。
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- 3時間耐火集成材「燃エンウッド」
- 鉄骨の耐火被覆に木材を用いる「KiPLUS TAIKA for CFT」、「KiPLUS TAIKA for BEAM」
- CLTを用いた耐震壁・制震壁
木造オフィスビルだからこそ実現できる「行きたくなるオフィス」
構造材のみならず、内装・仕上げ材にも木材を積極的に活用し、木ならではのやすらぎとぬくもりを五感で感じられる木造オフィスビルを実現します。
エントランスホールは上質な吹き抜け空間とし、壁には三井不動産グループの保有林の木材を使用、天井には三井ホーム株式会社が保有する木接合技術を活用します。また、事務所専有部においては木の構造部材に触れることができる現しとし、働きながら木に触れ、香りを感じられるオフィス環境を創出します。
オフィス空間の木質化については、人は自然とのつながりを感じたいものである、という考えのもとで設計を進める「バイオフィリックデザイン」が着目されてきました。特にオフィスワーカーの生産性向上等の効果が期待されており、内装の木質化と集中力向上やストレス低減の繋がりに関する調査も進められています。
三井不動産初となる、都心型のラボ&オフィス
本計画の一部フロアには、日本橋においては三井不動産初となる、都心型の賃貸ラボ&オフィス「三井リンクラボ」の整備を予定しております。ライフサイエンス分野の企業を中心に、希少性の高い本格的な研究環境を整備いたします。
都心における新たな緑の拠点の創出
生物多様性の保全につながる、緑豊かな植栽計画
本計画は、「日本橋に森をつくる」のコンセプトのもと、日本橋における新たな緑の拠点として約480㎡の緑地を整備し、オフィスワーカーや来館者、周辺住民の方が自然を身近に感じられる緑豊かな歩行空間を創出いたします。
新技術を導入した、屋上緑化の取り組み
本計画の屋上には、有機質肥料を用いた最先端の水耕栽培システムおよび空調設備の省エネ効果が期待される室外機芋緑化システムを導入する予定です。
計画概要
所在地 | 東京都中央区日本橋本町一丁目3番地 |
---|---|
敷地面積 | 約2,500㎡ |
用途 | 事務所、研究所、店舗 |
延床面積 | 約28,000㎡ |
階数・高さ | 地上18階・84m |
オフィス基準階(専有面積) | 約1,180㎡(約357坪) |
構造 | 木造、鉄骨造 |
設計者 | 株式会社竹中工務店 |
施工者 | 株式会社竹中工務店 |
竣工時期(予定) | 2026年9月 |
位置図
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