オフィス移転でやることチェックリスト!スケジュールや費用・進め方のコツ
2024.10.07
オフィスの移転を考える事業主の中には、やることがたくさんあり何から手をつけてよいかわからない方も多いでしょう。今回は、オフィス移転の基本的な流れ・スケジュールとやること一覧をチェックリスト形式でご紹介します。オフィスの移転をスムーズに進めるコツやかかる費用の目安なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1.オフィスの移転【基本の流れ・スケジュール】
- 2.オフィス移転でやること(1)目的・要件・方向性の決定【14〜10カ月前】
- 3.オフィス移転でやること(2)移転先の決定・契約手続き【14〜10カ月前】
- 4.オフィス移転でやること(3)現オフィスの解約手続き【6カ月前】
- 5.オフィス移転でやること(4)新オフィスの設計【9〜6カ月前】
- 6.オフィス移転でやること(5)工事・引っ越し・各種届出【6カ月前〜移転月】
- 7.オフィス移転でやること(6)運用体制・マニュアル整備【移転後】
- 8.オフィス移転をスムーズに進める3つのコツ
- 9.オフィス移転に必要な費用の目安
- 10.オーナー必見!オフィス移転の賢いやり方
- 11.ポイントをおさえてオフィス移転を成功させましょう!
オフィスの移転【基本の流れ・スケジュール】
オフィス移転の流れ | スケジュールの目安 |
---|---|
1.目的・要件・方向性の決定 | 14〜10カ月前 |
2.移転先の決定・契約手続き | 14〜10カ月前 |
3.現オフィスの解約手続き | 6カ月前 |
4.新オフィスの設計 | 9〜6カ月前 |
5.工事・引っ越し・各種届出 | 6カ月前〜移転月 |
6.運用体制・マニュアル整備 | 移転後 |
オフィスを移転する際の大まかな流れと、対応の実施時期の目安は上記の通りです。オフィス移転にかかる合計期間は一般的に6カ月〜1年程度ですが、会社の規模や移転先の規模、さらに従業員数などによって変動するため、あくまで目安に留めておいてください。
自社の規模を踏まえて、各移転作業にどの程度の期間が必要であるかスケジュールを立て、やるべきことを整理することが大切です。
オフィス移転でやること(1)目的・要件・方向性の決定【14〜10カ月前】
オフィス移転を進める最初の段階で、移転する目的や要件、方向性を明確に決めましょう。基本的な計画をしっかり練っておくことで、今後必要な対応が明確になり、移転作業を円滑に進められます。オフィスや従業員の規模にもよりますが、移転日の14〜10カ月前から始動するとよいでしょう。
オフィス移転の「目的」の決定
【チェックリスト】目的を明確にするために考えること一覧 | |
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現在のオフィスの問題点は何か? |
【具体例】
|
移転によってどんなオフィスに変えたいか? |
【具体例】
|
まず、なぜオフィスを移転する必要があるのか、「目的」を明確にしましょう。移転作業にはたくさんの費用と労力がかかります。必要な費用や労力を差し引いても、「オフィスの移転が必要」と考える目的があるはずです。
現在のオフィスにある具体的な問題点や悩みに加え、移転によって叶えたい姿を考えていきましょう。目的がはっきりとしていると、移転先を探す際はもちろん、移転の方向性を決める際にも役立ちます。
オフィス移転の「要件」の決定
【チェックリスト】要件を決めるために考えること一覧 |
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|
オフィス移転を進めるうえで、予算の設定やスケジュール作成も重要です。メインでオフィス移転を進めるプロジェクトチームなどを決め、予算・スケジュールの立案を行いましょう。
プロジェクトチームには、必要に応じて社外のコンサルなどを導入するのもおすすめです。オフィスの問題点は分かっていても、移転に関しては経験のない従業員も多いでしょう。プロの目線からのアドバイスによって、スムーズな移転が期待できます。
オフィス移転の「方向性」の決定
【チェックリスト】方向性を決めるために考えること一覧 |
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プロジェクトメンバーが主体となって、新しいオフィスの広さや設備、機能、コンセプトなどの方向性を考えていきましょう。実際には、予算によって妥協すべき点も出てきますが、理想の形はあるはずです。
最初に明確にした「移転の目的」を軸に、理想と実現可能な部分を検討しながら決めていきましょう。中心メンバー全員が共通認識を持って、方向性を定めることが大切です。方向性を固めることで、オフィス移転がより成功に近づきます。
オフィス移転でやること(2)移転先の決定・契約手続き【14〜10カ月前】
移転の目的や方向性の決定と並行するタイミングで、移転先の決定と契約手続きも進めます。いくつかの作業を同時進行で進めることで、無理のないスケジュールでスムーズに移転ができるでしょう。
移転先の新オフィスを選定する
【チェックリスト】新オフィスを選定するために考えること一覧 |
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新しいオフィスを選定する際には、その物件の立地や、周辺環境・周辺の施設、オフィスの広さなどを踏まえ、総合的な視点を持って決めましょう。予算の関係から、毎月必ずかかる賃料や管理費などの費用面の要素も大切です。上記以外にも、移転の目的・方向性によってチェックすべき要素は増える場合があります。
現在のオフィスで抱える悩みや移転の目的を軸にして、移転によってよりよい働き方が叶うよう決めましょう。どれか一つに決めて動くのではなく、まずは複数の候補を挙げてから、条件などを検討し絞っていくのがおすすめです。
新オフィスの契約手続きを進める
【チェックリスト】新オフィスの契約手続きでやること一覧 |
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新オフィスの選定が完了したら、いよいよ契約手続きに入ります。賃料・保証金・更新料などの費用面から、実際の契約開始時期の決定、さらに工事区分などを確認していきましょう。
契約書に記載されている条件や特約事項をくまなく読み、問題がないか、希望に叶っているかしっかりと確認してください。もし不明点があれば、不動産業者等に相談しましょう。
オフィス移転でやること(3)現オフィスの解約手続き【6カ月前】
解約に際してやること | 詳細 |
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解約予告 | 賃貸借契約書に則って解約予告を行う |
原状回復工事の依頼 | 内装の原状回復を行う |
新オフィスの選定と並行してやらなければならないのが、現オフィスの解約手続きです。新しいオフィスのことばかりに集中してしまい、おざなりになりがちな部分ですが、解約についても手を抜かず行う必要があります。
詳しいルールは物件ごとに「賃貸借契約書」で定められているため、細かい部分までしっかりと確認しましょう。解約予告は、一般的に退去日の6カ月前に行うと定めているケースが多いです。賃貸契約書を確認し、解約通知の期限や手続き方法を把握したうえで、原状回復工事の依頼・実施等を進めていきます。
オフィス移転でやること(4)新オフィスの設計【9〜6カ月前】
【チェックリスト】新オフィスの設計で考えること一覧 |
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オフィス移転の目的や方向性を軸に、新オフィスのレイアウトや設備の配置などを決めていきましょう。複数の部署がある企業の場合は、部署ごとに使用するスペースの区分を行います。最初に、大まかにレイアウトを決めてから、細部の設備や配置などを決めていくのがおすすめです。従業員が働きやすいよう、動線を考えながらレイアウトを考えましょう。
各部屋の配置は、自社の従業員だけが使用するスペースと来訪者とも共有するスペースに分けて考える方法がおすすめです。
レイアウトが決まったら、新オフィスに必要な家具や設備などを洗い出しましょう。場合によっては、レンタルやリースも視野に入れると費用を削減できる可能性があります。
オフィス移転でやること(5)工事・引っ越し・各種届出【6カ月前〜移転月】
移転先のオフィス内の工事や現オフィスからの引っ越しなど、これまで決めてきたことを形にしていきます。移転に伴って必要な各種届出なども漏れなく行いましょう。
工事業者を選定して依頼・工事を実施する
【チェックリスト】工事を進めるうえでやること一覧 |
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新しいオフィスの工事を依頼する業者を決める際には、複数の見積もりを取ってから決定しましょう。いくつかの見積もりを比較することで、余計な費用負担の軽減にも役立ちます。
業者が決まったら、具体的な工事内容の打ち合わせをしてスケジュールを決めましょう。オフィスの移転には、さまざまな業務負担が発生します。会社によって繁忙期は異なりますので、通常業務の大きな負担にならない日程で組むとよいでしょう。
また、工事開始前に、ビル管理会社への申請なども忘れずに行ってください。
引っ越し業者の選定・社内通知をして移転を進める
【チェックリスト】引越しを進めるうえでやること一覧 | |
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引越し業者に対する対応 | 社員に対する対応 |
|
|
工事が完了する時期や移転希望日に合わせて、引っ越し業者を選定します。工事業者の選定と同様に、複数の業者から見積もりを取り内容を比較検討して、具体的な引っ越し日程と作業内容を確認して決めましょう。業者によっては、廃棄物の引き取りを行うこともあるため、その可否も確認しておくことをおすすめします。
社員に対しては、プロジェクトチームからすべての社員に対してスケジュールを通知しましょう。移転の流れやスケジュールを記したマニュアルを作成し共有すると、よりスムーズな移転作業につながります。マニュアルには、移転後のオフィスのレイアウトや新オフィスのコンセプトなども記しておくと、より理解を得られるでしょう。
また、各部署に「廃棄する備品があるかどうか」「引き継ぐ備品はどれか」「梱包をどうするか」などを確認しておきます。
各機関へ必要な届出・手続きを行う
【チェックリスト】オフィス移転において必要な各種手続き一覧 | ||
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提出先 | 届出の内容 | 提出期限 |
法務局 | 本店移転登記申請書 | 移転日から2週間以内 (支店は3週間以内) |
税務署 |
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都道府県税務事務所 | 事業開始等申告書 | 移転日から1カ月以内 |
労働基準監督署 |
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|
社会保険事務所 | 適用事業所名称/所在地変更(訂正)届 | 原則移転から5日以内 |
消防署 |
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|
郵便局 | 郵便物届出変更届 | 移転後速やかに |
公共職業安定所 | 事業主事業所各種変更届 | 移転日の翌日から10日以内 |
その他 |
|
移転後速やかに |
オフィス移転に際して、一般的に必要な届出や手続きは上記の通りです。法務局への登記変更や税務署への所在地変更届出など、数多くの届出を行う必要があります。
オフィスの移転計画を立てる時点で必要な届出や手続きをしっかりと確認しておき、提出期限に間に合うよう、漏れのないように実施しましょう。
オフィス移転でやること(6)運用体制・マニュアル整備【移転後】
【チェックリスト】移転後にやること一覧 |
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新しい環境にスムーズに適応できるよう、オフィス移転後には運用体制の整備・マニュアルの作成などが必要です。社内の各部門で連携・役割分担をして運用体制を構築していきましょう。
新しいオフィスの運用マニュアルを作成し、共通の認識を持って運用していくことが大切です。また、社員に対してアンケートを取るなどしてオフィス移転後の問題点を洗い出し、常に改善に取り組むことも怠らないようにしましょう。
オフィス移転をスムーズに進める3つのコツ
オフィス移転をより円滑に進めるために、上記の3つのポイントを意識しましょう。
担当者だけでなく社員全員で共通認識を持つ
オフィス移転を円滑に進めるために重要なのは、社内で共通認識を持つことです。中心的なプロジェクトメンバーが分かっていることであっても、深く関わっていない社員には伝わっていない情報も多くあるでしょう。移転の目的や方向性、スケジュール、各部署の役割などを全社員に周知し、理解してもらうことで協力体制が整います。
また、移転に伴う業務の変更や新しいオフィスでの働き方については、事前に説明会や研修を行い、理解が進むよう準備していきましょう。全社員で認識を統一すれば、よりスムーズに対応できます。
可能な限り早めの行動を心がける
オフィス移転を成功させるために、早めの行動を心がけましょう。新オフィスの選定や契約手続き、現オフィスの解約手続きなどやらなければならないことは、なるべく早めに取り組みます。
また、引っ越し業者や工事業者の選定も早めに行うことで、希望する日程での作業が確保しやすくなるでしょう。「この日しか空いていない」と業者から指定されてしまうと、スケジュールが立てにくくなります。急なスケジュール変更なども柔軟に対応できるよう、見積もりを早めに取り、先手を打って進めていきましょう。
社外や取引先へのお知らせを忘れずに行う
オフィスの移転は、社内周知だけでなく取引先への連絡も必須です。取引先への連絡を忘れていた、となれば信用問題に関わります。移転が噂になり、人づてで伝わる可能性もありますが、正式な形でお知らせを行うべきです。
必要なタイミングで適切に移転の情報発信ができるよう、スケジュールを立てて、ハガキの印刷やメール送信などの準備をしておきましょう。
オフィス移転に必要な費用の目安
オフィス移転には、さまざまな費用がかかります。主に必要な費用の内訳と目安を覚えておきましょう。
現オフィスの退去に必要な費用の目安
現オフィスの退去に必要な費用一覧 |
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オフィスを退去する際に、もっともかかる費用といえば「原状回復工事費用」です。賃貸借契約書を確認し、どの程度の原状回復工事が必要であるか確認をしましょう。
また、ビルオーナーから業者を指定されることもあり、予想以上に費用がかさむ可能性もあります。契約を解除するまでは家賃や水道光熱費もかかり、法務局などの手続きにも費用が必要です。詳しい内容を洗い出し、予算に含めましょう。
新オフィスの契約・移転に必要な費用の目安
新オフィスの契約に必要な費用 | 新オフィスへの移転に必要な費用 |
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新しいオフィスを契約する際には、入居月の家賃だけでなく翌月分までの家賃を支払うことが一般的です。保証金や礼金、仲介手数料などもかかります。賃貸契約をする際に、保証会社の利用を求められることもあるため、入居手続きには多額の費用が必要です。
また、実際にオフィスの移転を行う際は、引っ越し費用や内装の工事費用、家具や備品などの購入費用、電話やインターネット環境を構築するためのネットワーク工事費もかかります。
オーナー必見!オフィス移転の賢いやり方
オフィスの移転にはさまざまな準備や手続きが必要なうえ、多額の費用がかかります。できる限り費用負担を抑えてオフィスを移転させたい場合には、移転先に「居抜き物件」を選ぶ方法がおすすめです。
オフィスの移転先に「居抜き物件」を選ぶ利点
- 前テナントの内装や設備を引き継げる
- オフィス移転にかかるコストを削減できる
居抜き物件とは、前の入居者が使っていた内装、設備などが残されている物件です。同じくオフィスだった物件を選べば、新たに内装や設備を設置する手間が省け、スムーズにオフィス移転を進められます。設備をそのまま利用できれば、大きなコスト削減も叶えられるでしょう。
ただし、現状の設備や内装が自社のニーズに合っているかどうか、慎重な確認作業が必要です。自社に必要な内装・設備とあまりにかけ離れている場合には、内装工事を検討する必要があります。
オフィス・事務所用物件も豊富!「居抜き店舗.com」
居抜き店舗.comには未流通物件が豊富にあります。探していても見つからなかったような物件に出会える可能性もあるでしょう。
また、物件1つ1つをスタッフが視察し、細かな点まで調査しているため、オーナー様が抱える疑問点にもすぐにお答えできます。物件を売りたい人と、新しく購入したい人双方にとってWin-Winを実現する居抜き店舗.comの利用を、ぜひご検討ください。
ポイントをおさえてオフィス移転を成功させましょう!
オフィスを移転する際は、やることが山積みです。まずはオフィス移転の目的や方向性をしっかりと定め、理想の姿を明確にしましょう。ゆとりあるスケジュールと必要な手続きを洗い出し、1つ1つ着実に進めることが大切です。できる限り早めの行動を心がけて、スムーズに進めていきましょう。
オフィス移転にかかる費用面については、居抜き物件を選ぶことである程度削減を目指せます。オフィスとして利用されていた物件は、内装や設備など変更せずにそのまま利用も可能です。居抜き店舗.comでは、オフィス・事務所用物件も豊富に扱っていますので、ぜひご相談ください。
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